10代を捧げた人 (2)

中学1年で一度クラスが離れたことで
ほとんど顔を見ることもなくなってから1年の間に

私は同じクラスの他の子と "付き合う" ようになっていた

「あたし別に好きな人いるけど」って言ったら
それでもいいから付き合ってと言う

家の中で、自尊心など
ケチョンケチョンに叩き潰されていた身としては
必要とされる感覚は初めてで嬉しかったのかもしれない

当時の中学校のタテ社会は厳しく
ちょっとでも目立つ子、異色の子はすぐ ”センパイ” に
目をつけられてしまう

これがめんどくさい

ターゲットになった子は
先生が入ってこれない体育館の更衣室に閉じ込められて
嫌がらせを受ける

いわゆる "呼び出し”

体育着や上履きを隠されたり
制服に水をぶっかけられたりもする

部活をやっていると
1年生は水もろくに飲ませてもらえない状態で
泥だらけになって基礎トレするのが当たり前の時代

今では考えられない事ですが

ドラマ ”積み木くずし” を見て育っている世代
初めてデートで観た映画は ビーバップハイスクール 笑

シンナー吸いすぎて歯がボロボロになってるセンパイがいたり
事件を起こして年少(少年院)に送られた人もいた

歌舞伎町も遊び場だったから
間違って2丁目に入ってしまって
ガタイのいい ”お姉さん” に
「ここはガキが来るところじゃないんだよ!」
と追い払われたり

ある意味元気な世代
もう終焉だったけど

だから ”〇〇くんの彼女”
というだけで
めちゃめちゃ怖い思いをする

知らないセンパイが
私の顔を確認しに教室までくる

いきなり道で他の学校の人に囲まれて
拉致されそうになる

男子は学ランの内側に警棒忍ばせて
戦々恐々としていた時代

私はホトホト疲れ切ってしまって
2年生になってから
この人に「さよなら」を言ったのは
言うまでもない

投稿者プロフィール

高橋 友里安
高橋 友里安くれたけ心理相談室(庄内支部)心理カウンセラー
幸せの宝探しをお手伝いいたします。そして、ご自身の中に深い深い安堵感が得られるまでサポートいたします。 心理カウンセラー 高橋 友里安

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