10代を捧げた人 (1)

初めて会ったのは小学校5年生の時だった

決してカッコイイ部類に入る人ではない
特別優しい訳でもない

小学校5年生の自分に問う
「何でこの人だったんだろう?」

答えは
ただ好きだっただけ
雷が落ちただけ
理由なんてない

結局小学5,6年と中学2,3年で一緒のクラスだった

そうそう絡む訳でもなく
頻繁に会話をする仲でもなく
不思議な距離感

でも何となく
いつもそこに居てくれる
変な安心感があった

6年生の修学旅行で日光の戦場ヶ原を歩いたとき
彼は班長で一番前
私は一番後ろを歩いていた

彼の事を好きなクラスメイトが
彼のリュックを掴んで歩くのを
眺めながら。

3日間が終わった時
「これ」 と
見ザル言わザル聞かザル のキーホルダーのお土産!?をくれた
(一緒に行ってるのに🙃)

この頃私は両親の離婚手続きのことで
母との間にガッツリと亀裂が入ってしまい
ゲンナリしていた

3日間も家を離れていられたので
本当に楽しかったから
帰りたくない気持ちに拍車がかかってしまったのと
寂しくなってしまったのとで

三匹の猿を握りしめたまま
帰りに公園で泣いた

リトルリーグで野球をやっているくせに
キャプテン翼の歌を替え歌にして
そればっか歌う人だった

私も同じ野球チームに入りたかったが
女の子だから という理由で入れてもらえなかった
(時代だなぁ~)

卒業文集に
小学校生活で最高だった3日間という作文が残っている

投稿者プロフィール

高橋 友里安
高橋 友里安くれたけ心理相談室(庄内支部)心理カウンセラー
幸せの宝探しをお手伝いいたします。そして、ご自身の中に深い深い安堵感が得られるまでサポートいたします。 心理カウンセラー 高橋 友里安

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