そこにいた4日間 その4

岩手県宮古・浄土ヶ浜

太平洋に身を浸しながら
奴は今までの自分の身に起きたこと
やってしまったこと
すべてを洗い流すかのごとく
泣き、嗚咽をもらし、祈っていた

私はただ、目撃者だっただけ
その場に寄り添っていただけ

その後、美しい青色の龍泉洞を眺め
遠野を周り、焼き肉をほおばって

日曜日はさすがに用事があったので
帰ろうということになった

たぶんこの用事がなければまだ旅が続いたと思う

ブルーのHONDAフィットを見ると
今も胸がチクッとする

2時間くらいの外出のつもりが
結局4日間の東北4県禊ぎの旅になってしまった

私はこの4日間のことを忘れないだろう

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

彼は2011年の震災時に亡くなっています
40歳でした

家族を傷つけ、自分も傷つき
依存症に苦しみ
塀の中にいた時期もあったけれど

今回の人生でしっかり
彼なりのオトシマエをつけて
あの世に還ったんだと思います

最期は老人ホームでヘルパーの仕事をして
人の役に立てることが本当に嬉しいんだと言っていました

お酒が原因で逝ったんじゃない
それが救いです

独りで生活していた彼は、震災の1週間後に
音信不通だった息子さんらによって弔われ

その時に、私は「今しかない」と

彼がどれだけ貴方と妹さんを愛していたか
別れてから、自分の未熟さや自分がしたことを悔やみ
家族の幸せをずっとずっと気にしていたと

そのことだけはご家族にお伝えしました

すると
「なんか父親のイメージが変わりました」
と言ってくれて。

 ”最期の言い訳” ですね

伝えるチャンスがあって
少しほっとしました

私は彼に ”言わされた” と思っています

あれから14年
彼らももう親になっている年代ですね
どうか幸せでありますように

そして今日はたくさんの亡くなられた方々を想い
静かに黙祷したいと思います

2025.3.11 
震災後14年の東北より
追悼の意を込めて

投稿者プロフィール

高橋 友里安
高橋 友里安くれたけ心理相談室(庄内支部)心理カウンセラー
幸せの宝探しをお手伝いいたします。そして、ご自身の中に深い深い安堵感が得られるまでサポートいたします。 心理カウンセラー 高橋 友里安

コメントはお気軽にどうぞ